NEWSの加藤シゲアキさんが小説家デビューしてから、数多くの作品を世に出してきました。
ジャニーズとしてタレント活動をしながらの小説を書くというのは、とてもすごいことだとは思います。
ただ、実際問題小説の売上ってどんなものなのでしょうか?
単純にそこが気になったのと、世間の「小説家 加藤シゲアキ」の評判がよくわかっていなかったので、あわせてリサーチしてみました!
加藤シゲアキの小説の売り上げはどれくらい?
加藤シゲアキさんの小説家デビューが2012年1月28日のこと。
処女作「ピンクとグレー」を発売し、以後も小説を書き続けています▼
【これまでの作品一覧】
- 閃光スクランブル(2013年11月25日発売)
- Burn. -バーン-(2014年3月21日発売)
- 傘をもたない蟻たちは(2015年6月1日発売)
- チュベローズで待ってる(2017年12月12日日発売)
では実際の売上についてですが、処女作「ピンクとグレー」の場合
2012年2月6日付のオリコン“本”ランキングBOOK(総合)部門で週間2.8万部を売り上げて、初登場4位を記録しています。
これがどれだけの記録なのかというと、同じく著名人の小説作品と比較するとわかりやすいです▼
著名人による小説作品の総合部門最高位は、オリコン“本”ランキング開始時(2008/4/7付)にお笑いコンビ・麒麟の田村裕が発表した『ホームレス中学生』(ワニブックス)が獲得した4位。加藤は1月28日に発売してから集計期間わずか2日で3年10ヶ月ぶりのタイ記録をマークした。
引用者:ORICON NEWS
で、こちらは初回の売上でしたが同年12月の時点で12万部を売り上げていました。
同じ小説でこの部数を比較すると、加藤シゲアキさんがドラマ出演したベストセラー本「嫌われる勇気」が168万部なので、爆発的に売れたということではありません。
ただ出版業界では2万部以上からが大ヒットといえるそうです。となると、これは輝かしい実績なのではないでしょうか。
ちなみに同じく個人活動として2015年に発売された、嵐の大野智さんが出した画集「大野智作品集 FREESTYLE II」が、累計売上115,000部以上を記録していて、ジャニース写真集売上げランキングでは2位となっています。
ひとりごと野郎
小説と写真集では畑が違うかも知れませんが、同じ手元に届く作品としてはジャニーズとしても高成績の残したと言えますよね。
小説すべてでとれぐらい売り上げた?
「ピンクとグレー」はその後映画化も決まり45万部まで発行部数を伸ばしましたが、その他の小説作品の売上はどうだったのでしょうか?
調べてみると売上部数は不明でしたが、以下のような発行部数データがわかりました▼
閃光スクランブル 85,000部
Burn. -バーン- 部数不明
傘をもたない蟻たちは 80,000部
チュベローズで待ってる 150,000部(発売前重版決定)
ピンクとグレー以降の作品では、2017年に発売した「チュベローズで待ってる」が予想以上の反響で、発売前に重版が決定したほどです。
こちらの作品は上下巻になっていて、刊行記念イベントに参加した芥川賞作家の羽田圭介さんは
「出版業界に身を置いている人間としては、15万部は信じられないですよ。1万部でも『刷ったねえ』と言われるご時勢なのに。上下巻っていうのもすごい。これは売れるって作品じゃないと上下巻にしてくれませんからね。ぼくが原稿用紙1000枚の作品を書いたときも、一冊でまとめられちゃったんですよ! 売れっ子作家はぼくより少ない枚数でも上下巻にしてもらってるのに」
引用元:日刊SPA!
とコメントしていました。
ひとりごと野郎
加藤シゲアキさんに入る収益
では実際に加藤シゲアキさんには、どれくらいの収益が発生するのかというと、
小説家には本の売上に関わらず、発行部数によって支払われる印税が変わってきます。
なので
発行部数×本の価格×10%が加藤シゲアキさんの収入になるわけです。
ひとりごと野郎
推定765,000(発行部数)× およそ1,000円想定(ほんの価格)× 10%
=小説でのトータル収益7000万くらいってとこでしょうか?
Twitter文学賞受賞に関する評判
「チュベローズで待ってる」は大きな反響を呼び、2017年度のTwitter文学賞を受賞するまでになりました。
このTwitter文学賞とは、日本のTwitter文学賞事務局が運営しているもので、
プロが選考に一切携わることなく一般のユーザーがTwitter上で、その年に最も面白いと思った小説を投票(ツイート)することで決まるものです。
過去の歴代受賞者はこちら▼
画像を見るとわかりますが、第8回(2017年)だけ票数が多いのがわかります。
なぜこの年だけ多いのか?
理由は明確です。
この機会にはじめてTwitter文学賞の参加する加藤シゲアキさんの、熱狂的なファンたくさんいたからです。
想像を働かせれば予想できたことですよね、しかしこれが問題でした。
Twitter文学賞は一人一作まで投票できるものだったため、一部のNEWSファンが「チュベローズで待ってる」に入れるように呼びかける動きが出てきてしまったのです。
シゲアキのクラウド
Twitter文学賞について。
確かに「アイドル、」、「NEWS」加藤シゲアキだから投票するっていう人沢山いると思うし、私も大好きなシゲに投票したいっていう気持ちはある。
でもやっぱり「作家」加藤シゲアキとして投票をしないといけないね〜。
— ari (@chaco_sg) February 7, 2018
本の良し悪しを決めるものだったのが、単純にその人物のファンだから投票する「組織票」のような状況になってしまい、Twitter文学賞を運営している豊崎由美さんも困惑した事態になってしまいました。
そこで加藤シゲアキさんのファンの方に向けてこのようなツイートしたのです▼
(誰それが好き、じゃなく、小説が好きな人に投票してほしい)
— 豊崎由美≒とんちゃん (@toyozakishatyou) February 4, 2018
ただ、件のアイドルは大変な読書家で、杉江松恋さんによれば作品も良いとのこと。なので、その作品が2017年に読んだ中で一番面白かった!と思う方は、もちろん、清き1票を投じてくださってかまわないのです。
— 豊崎由美≒とんちゃん (@toyozakishatyou) February 4, 2018
こんな形でたとえ1位になったとしても「これ、組織票で1位になったんだぜw」と笑われるだけです。贔屓の引き倒しになってしまうので、やめたほうがいいと思うのです。 https://t.co/SNAui1Cdpx
— 豊崎由美≒とんちゃん (@toyozakishatyou) February 4, 2018
その情報を知ったと思われる加藤シゲアキさんは、公式携帯サイト・Johnny’s webの連載『シゲアキのクラウド』(2月7日更新)で、Twitter文学賞の件を取り上げて、
『僕の拙著に投票しようと呼びかける方までいらっしゃるそうです』
『一アイドルとしての僕を応援したいという気持ちから投票するのであれば、投票はご遠慮頂きたいと、お願いしたいです』
と呼びかけました。
もちろん応援してくれているファンに感謝の気持ちを伝えつつも、今回の出来事に対しては非常に難しいメッセージだったかと思います。
その思いが通じたのか、Twitterでは「作家 加藤シゲアキ」として評価するツイートも出てきました。
アイドルの作品がアイドルという色眼鏡で見られて批評の場にすら上がらないことが悔しくて悔しくて、例の文学賞の騒動も組織票だと言われてしまって悲しい気持ちが強かったんだけど、これがきっかけで批評の場に上がったなら嬉しいな。賞を取るとは、良くも悪くも話題になるってことだよなあ
— おキク (@J_kiku7) April 20, 2019
加藤シゲアキファン計5名から、なぜか関係者でもない私に、加藤シゲアキさんへの想い、Twitter文学賞投票へのジレンマ、ファンとして申し訳ない、申し訳ないが本当に面白かった、というDMが届いたので『チュベローズで待ってる』買いましたよ。そして買ってから気づいたんですけど上下巻なのね。
— Satoshi Yoshida (@satoshiyoshida_) March 3, 2018
こういった多くの熱狂的なファンを持つ方の賞レースには必ずこのような問題が発生するのですが、今回注意喚起をした豊崎由美さんのメッセージは本当にそのとおりだと思います。
そして加藤シゲアキさんもファンに対してしっかりメッセージを伝えたことで、賞の受賞に対する嫌な評判も出なくて済んだという印象です。
ひとりごと野郎
最後に
以上が小説家 加藤シゲアキさんの本の売上、そして賞獲得に対する評判のまとめでした。
タレント小説家でもっとも売れているのは又吉直樹さんですが、その次に続いてもおかしくないくらいの文才を加藤シゲアキさんは持っていると思うので、ぜひベストセラー期待しています!
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